想い人〜許されないこの想い〜
授業が終了し、私は廊下に飛び出した。


「…先生っ!!」

あなたを、呼び止めるために。


「ん?どうした?」

あなたは振り返って、少し近寄って来てくれた。


「あ、あの…

……今朝はありがとうございました。

まだ、お礼言ってなかったので。」

これは先生を引き止めるための口実。

少しでも話したくて…。


「お前、律儀なやつだなぁ。

目の前で生徒が困ってたら助ける!!それが教師の役目だろ?」

ズキン…

『生徒』という一言によって胸が痛む。


あなたから見た私は『生徒』の中の一人…。

わかっていたはずなのに、
胸が……痛む。
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