想い人〜許されないこの想い〜
「抱き合うっていうか…

一方的に抱き締められた感じですよ?」


「じゃあ拒否するとかできるだろ?」


「あの状態で話してましたから…そこまで頭がまわりませんでした。

ていうか先生。何で不機嫌なんですか?」


「………。
…朝は…低血圧なんだよ、俺。」


「アハハ!!
でも先生のことだから毎朝奥さんに優しく起こしてもらってるんでしょう?

それなのに、不機嫌になるなんて…」


《ヤバい…

自分で言っておきながら、結構ダメージ受けてる…》


ガタン!!!!

突然、電車が大きく揺れて、私は先生と密着する。
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