想い人〜許されないこの想い〜
葉月に引っ張られながら着いた先は…


屋上――。


「文化祭だから誰もいないねー!!」

葉月は明るく言いながら私と向き合った。


「……座ろっか。」

空気にいたたまれず、私達は座る。


「……椎果、さっきの…」


「ばれちゃったなら…しょうがないか。

私……先生が好きなの。」


「…いつから?」


「自覚したのは中三の夏。惹かれ始めたのは中二の秋頃……かな。」


「告白したりとかは…?」


「言えるわけないよ…。先生には奥さんが居るんだよ?」
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