オルゴール
――女の子だ。
それは突然だった。
見覚えのあるような、ないような、女の子が夢で語る。
でも、知ってる。
そう、その会話をした。
私と女の子は、会話をしたんだ。
そして――
……あぁ、なんでだろう?
なんで忘れていたのだろう?
なんで思い出してしまったんだろう?
確かに、行動を起こしたのは、私だった。
そう、私だったの。
足は自然と、私と麗菜の部屋へ向かう。
いや、あの子へと、向かっている。
ガチャ...
扉を開けば、赤いワンピースを着た女の子が立っていた。
「待ってたよ」
「……」