出席番号1番
【告白】(紗良視線)
「実はあたし、入学した時からずっと相藤くんが好きで……」
盗み聞きなんて悪趣味なことををするつもりはなかった。
ただ通りかかろうとしたところで告白をしている場面に遭遇してしまった。
とっさに隠れたはいいけど出て行きづらい。
しかも、告白されてるのは瑛斗。
「……………。」
瑛斗がモテるのは知っている。
入学した時から同級生や先輩から騒がれていたし、よく一緒にいるから私まで女子の視線を受ける。
でも、こういう場面を実際に見ると変な感じがした。
何か…私の知る瑛斗じゃないみたいで。
「随分モテるのね」
「…………え?」
「今日の昼休み」
「え、…あ、ああ!!え、なんで?もしかして…聞いて…」
私の言ってることを理解したようで何故か焦りだした。
「偶然通りかかって。盗み聞きするつもりはなかったんだけど」
「ち、違うからな!ちゃんと断ったから!マジで!これマジだから!」
瑛斗は身を乗り出して大きな声を出した。
「何をそんな必死になってるのよ」
「……や、それは…さ…うん…」
「……………。」
「誤解されたくねぇじゃん」
瑛斗は顔を少し赤くして言った。
「……そう」
「うん。そう」
それ以上は私もはずかしくなって駅まで一緒に歩く帰り道はいつもより少し距離があった。