出席番号1番
【期末テスト勉強2】(紗良視線)
そもそも、何故こうなったかと言うと…それは今日の昼休みに遡る。
お弁当を食べ終わって調度くらいに放送がかかった。
『2年10組、相藤紗良さん至急進路相談室まで来て下さい』
呼び出しに心当たりがないから不審に思いながら進路相談室に行くと、学年進路担当の浜上先生と社会科の担当でバスケ部の顧問である瀬能先生がいて、その二人と対面するように瑛斗がいた。
「おお、相藤!すまんな急に呼び出して」
「…いえ」
瑛斗に目を向けると今にも逃げ出したそうな表情で私を見てきた。
「実はな、こっちの相藤のことで頼みがあって呼んだんだ」
「はあ…」
「今度期末テストがあるだろう、そこで欠点を取ると一教科につき一週間補習があるんだが、その補習週間とバスケの大切な試合が重なっている」
……成る程、先の展開が読めた。
「相藤は我が校バスケ部には欠かせない要レギュラーだ。考慮してやりたいが他の生徒の手前、部活を理由に認めるというわけには中々いかない」
そりゃそう。
補習になる生徒の中で部活や試合に出たいと思っている生徒は少なくはないはず。
だいたい補習になるのは部活に力を入れている1~3組の体力馬鹿クラスだからだ。
そんな中、瑛斗だけ例外を認めるわけにはいかない。
「そこでだ!君は相藤と仲良いそうじゃないか。欠点を取らないように勉強を教えてやってほしいんだ」
「え、」
「頼むよ!本当に!彼も私たちが教えるより君の方が頑張れると思うんだ」
「…いや、でも私も勉強が……」
勉強時間を削られるなんて冗談じゃない。
入学して以来守ってきた学年首位を逃すわけにはいかない。
「人に教えることが1番の勉強法だ、って話聞いたことあるだろう?」
確かにいい復習方法だけども…
でも…
横目で瑛斗を見る。
今にも逃げ出したそうな表情をしていた。
助けてくれ、と声が聴こえた気がして・・・
「…………、やります…」
………………。
私、瑛斗に甘いと思うのよね・・・。
(3に続く)