ハッピー・クルージング~海でみつけた、愛のかけら~
お風呂から上がって、少しの間、一緒にニュースを見た。
多分私は、緊張のオーラ全開なのだろう。
コウさんが『やれやれ』といった顔をして、私を見た。
「ちょっとは、くつろいだら?」
「それができたら、苦労しません」
「何でそんなに警戒心バリバリな訳?」
「……明日、人生で初めて、男の人とふたりだけでお出かけの約束をしてるんですから。
緊張しても仕方がないんです!」
「そっち!? 人生で初めて、男の人とふたりだけで暮らしていることの方が緊張すると思うんだけど」
「意識させないで下さい。
それより、どこに行くのか見当がつかないので、洋服が選べません。
……ちょっと待ってて下さいね」
寝室で、ハンガーに掛けられた洋服を持って行く。
「どっちがいいですか?」
「こっち!」
コウさんは迷うことなく、ワインレッドのシフォンワンピを指差した。
どうやら、行先はハイキングではなさそう。