ハッピー・クルージング~海でみつけた、愛のかけら~

今、もしかしたら。

『妻』って言った!?


その言葉に、顔が緩んでしまう。

そんな私を見て、コウさんがまた、照れたように笑った。


厳しいパーサーが、ほんの一瞬見せてくれる笑顔も素敵だったけど、私はやっぱり、コウさんが心の底から笑っている顔を見ている方が幸せだなって思った。


この笑顔は本物で、私だけに見せてくれるものだから。


「未来の旦那さまの意見に賛成です。

ピアニストとしての私の目標は、その会場にいる人みんなが幸せになれるような演奏をすること、だったんですよ。

今までの私の演奏は、正確さだけが取り柄の、味気ないものでした。

でも、これからはきっと、表現できそうな気がするんです。

幸せな感情と情景と……愛情も」



それを一緒にみつけてくれたのが、あなただから。


あなたと一緒なら、これから先、私の演奏はきっとどんどん変わっていく。


ね、コウさん。

< 277 / 332 >

この作品をシェア

pagetop