ハッピー・クルージング~海でみつけた、愛のかけら~

慌てて後ろを振り返って、思わず声をあげた。


「ああっ!」


襟と袖口に白いラインが入った、男性用の黒い制服を着ているけれど。

あの夜とは違って、髪の毛は後ろへ流しているけれど。

そして、何だかとても厳しい顔をしているけれど……。


コウさん、だよね?


目を丸くした私を見て、ほんの少しだけ眉を上げただけの反応。


「まずはここを通して欲しい」


「あっ、すみませんっ!」


すれ違う時、耳元で囁かれた。


「ここでは上司と部下。

それ以上でも、以下でもない」



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