ブラック or ホワイト
「きっと、どこかで会えます。ハハッ…」
私は笑いながら、言う。
敬太とは、
本当に会える気がするよ━━━
「ダメだダメだダメだ!
今すぐ敬太に電話しろ!」
車の中で、
声を上げる鬼下刑事。
「え?」
「え?じゃねぇ!」
「無理ですよ。番号もアドレスも変えられちゃいましたから。」
鬼下刑事は、私の言葉を聞くと口を開けたまま呆然する。
「大丈夫ですよ。きっと会えますから。」
「そ…そうか。」
鬼下刑事は少し寂しそうな顔をする。
そして━━━
鬼下刑事はゆっくりと、
車を警察署に走らせた。