氷雪花Ⅱ
「解った」


そう藍兎が言う前に「月華」は外へ出てしまった


「フフフッ

僕ねぇ、聞き分けがいい人って大嫌いなんだ♪

・・・だからさぁ、ちょっとは反抗しろよ」


最後は低い声で言った


ゾクッ


皆はただならぬ殺気を感じ、全身が震えた


武者震いなどではない



圧倒的な力の差に身震いがしたのだ


「クソッ・・・」


俺は何も出来ないのかよ


とでも言いたそうな顔をしながら聖は手を握り締めた


「ふぅーん

何もしないんだ



・・・詰まんない」


あー、なんかこんなの見ていると血が騒いできちゃった


クスッ


ちょっと、手を貸してあげましょうかしら?


「ねぇ・・・、暇なら私と遊んでくれない?


「藍兎」?」


「何?お前


俺は弱い奴とはしたくない


詰まらない事はしたくない」


「あら

つまらないって決め付けないで欲しいわ」


< 26 / 38 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop