蜜蜂
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「よし、お昼!今日どこで食べる?」


「あ、俺屋上がいい。」


「俺今日パス。」


場所決めしている二人に水を差した。
目を丸くしてこちらを見る二人。


「俺電話しないといけないから。時間あったら行く。じゃ」


手をヒラヒラさせながら教室を後にした。







「…恋愛パワーってすごいね。ちぃが自分から動くの初めて見たよ。」


「本気ってことじゃねぇ?今までは相手に流されてたし。」


「本気かぁ…素敵だね。
…でも、本気の恋愛したら、もうこのままじゃいられないのかな…。」


「亜也……?」








そんな会話はつゆしらず。
階段下。人目につかないだろう場所。俺なりに考えたんだよ。
電話中に邪魔入ると悲しいから。



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