蜜蜂
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「…ねぇ千明、亜也も昔遊んでた相手?」


「…は?」


彼女の突発的な問いに驚いて彼女を見、そして首を傾げた。


「や、あり得ないから。俺にも選ぶ権利はあるし。」


「どうして?亜也だって女の子よ?」


今度は彼女が首を傾げた。


「亜也が女なのは知ってるけど。
…近くにいすぎて、そういう恋愛感情持ったことないんだよ。
もう家族同然の存在だから。」


彼女はなるほどと納得したように、首を縦に動かした。


「そっかぁ…さすがに家族には手出さないもんね。………でも羨ましい。」


「何が?」


「そうやって思える人がいることが。」


「…澤木には啓がいるじゃん。」




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