あの日を追って…

アランと少年



クスクス…
「もぅ動けないんじゃないかな?」

少年の足元には
糸に絡まったヴェルディ。

『貴様…最初から我を油断させる為にわざと…』

少年は冷たく微笑むと

「僕等の受けた痛みはこんなもんじゃない…母様を殺された時の僕等の気持ちはこんなもんじゃない…」

少年は動けなくなったヴェルディの首もとに刃を向ける。

『…ははは…そぅ言うことか…お前…過去に我が処理したアイツの記憶の断片だな…』

「そぅ…貴方に破られた記憶はさ迷い蜘蛛にとりついた。」

『つまり…お前は…』

「アラン。シャルの兄の記憶の欠片…」

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