恋空模様
「お母さんは二度とお父さんと会うことを許されませんでした。でもその時、
お母さんは私を妊娠していました。
お母さんは私を一人で生みました。
毎日毎日必死で働いていました。でも休みの日になると、疲れているはずなのに、いつも私と遊んでくれました。」
―――向日葵。毎日忙しくて遊んであげられなくてごめんね。
「私はお母さんが大好きでした。
でも、中学生になって間もない頃、お母さんは倒れました。
末期のがんでした。」
―向日葵。
どんなに悲しくても、笑いなさい。どんなに苦しくても笑いなさい。
笑顔でいたらきっといいことが起きる。
お母さんがあなたに出会えたように。
「これがお母さんの最期の言葉でした。」