特別機関『GQ』!!
ピエロの男

都内某所、某ビルの最上階…


「あー楽しかった!!」

そう言って笑う女は壁に狐の仮面をかけた。


彼女のコードネームは『カーサ』


「カーサ、これもかけとけ」

そう言って般若の仮面を投げる彼は『エンティ』



「自分でかければいいのに…」


「とか何とか言いながらかけるんだな。」

天狗の仮面を持った彼は『ニキ』


「なに?ニキの分もかけろって言うの?」


「いや、俺は…」

そう言ってニキは壁のフックに向かって仮面を投げつけ、見事フックにかけた。

天狗の仮面は二、三回回転したが、正しい位置で止まる。


「あっ…ぶないわね!!」


「本当ですね。……ああ、カーサ、私はちゃんと自分でかけるので。」

そう言ってピエロの仮面を持った彼はカーサが差し出した手を丁寧に断った。


< 39 / 202 >

この作品をシェア

pagetop