霊感
第15章

霊能者

予約しても

1年先しか会えないという霊能者だったが

たまたま空きができ

急に

会えることになった。

霊能者は

「なに聞きたいんや?」

「ほかには?」

「ほかには?」


料金の請求はない。

が、少々つつんできた。


聞きたいことをどんどんきいてみた。

母の写真をみせるなり

両手で写真をはさんだ。



「お母さんは

頭やね、

1週間ほどつらかったとおもうで。

しんどかったわ~」


思い当たる。


「写真の頭が真っ黒や」

実際母の死亡原因は脳梗塞か

心筋梗塞かとのこと。

「母は父に会えたんでしょうか?」

「おうたよ。

今はいっしょにおらん。

お父さんは位がうんと上やから。

今は恵という字を書く女の人と

いっしょにおりよるなあ」


これもおもいあたる。


先日母の兄嫁にあたる人が

亡くなっていた。



美恵子おばさん。
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