王子様はご主人様!?


「おはよ―っ。」


「あっ、おはよ。」



教室に入ってすぐに、ニコヤかに挨拶をしてきた唯


「……どうしたの?なんかテンション低いよ?」


「えっ……」



やっぱり唯には気づかれてしまう……


でも……



「大丈夫だよ。ちょっと疲れてるだけ。」


「そう?」



言えない……


心配はかけたくない……



「いつでも相談にのるからね?」


「うん。ありがとっ」


心配はかけられない……



「あっ、花梨の王子様来たよ」


王子様……?


「おはよう。花梨」


王子様笑顔の輝が、優しく笑いかけながら立っていた


「おはよ。輝」


「今日は放課後、生徒会役員を集めるから」


「うん。わかった。」



生徒会役員は全員で6人


みんな違うクラスだから、普段は全く会わない。


しかも輝が嫌がるから、生徒会の仕事はあたしと輝でやっている



なんか他の人が生徒会室にいると本性が出せないから……


とかいう、身勝手な理由のせい。



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