王子様はご主人様!?


あぁ―…やっぱり好き……


顔を見ただけで、こんなに泣きたくなるんだもん……


「何しに来たんだ…。さっさと帰れ」


あたしの横で彰ちゃんがそう言った


何とも言えないムードが会場を包んだ



「俺さ……確かに家柄も何もねぇよ?ただの高校生だし、学園で言われてるような王子様なんかじゃねぇ。」


「輝……」



「お前の方が花梨に何もかも釣り合ってるのかもしれない……。花梨のパートナーとして、婚約者として……」



「えっ!?輝?」


パートナー!?


婚約者!?


一体何を!?


「でも!俺はそれでも花梨だけは譲れない!!花梨だけは譲れないんだ……」



「っ……!」


「花梨のことが……誰よりも好きなんだ……」



真剣な瞳に……言葉に……瞼が熱くなった……



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