王子様はご主人様!?


「まぁ、とにかくパーティーが終わったらゆっくり休みなよ」



「うん……。」


でもきっと今日も眠れない……



こんなモヤモヤしたままじゃ……



「大丈夫だよ。花梨。今日はゆっくり眠れる」


「え……?それってどういう……」


――バンッ


会場内に響いたドアの音



「えっ…輝……」



息も切れ切れにそこに立っている輝


そしてゆっくりと足を進めた


いつも余裕そうな表情はそこには無くて……


綺麗に着こなしている制服は着崩れていて……


髪はぐちゃぐちゃで……


輝が急いで来てくれたことを物語っていた……


「輝……」



キュウと締め付けられる胸……



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