-片思い-
「……!!!」
「行けよ。」
「ッでも…嘘…嘘だよこんなの…あ・・たし・・信じないッ」
そういってあたしは自分でもびっくりするように
小さくうずくまってしまった。
あたしの体は小刻みに震えた。
どれくらい時間がたったかな?
奏は部屋を出た。
 部屋の外から奏の話し声が聞こえる。
電話…かな?

奏が部屋に戻って
数分。
“ピ-ンポ-ン…”
「きたきた♪」
奏は少しテンションを上げて玄関へと走った。
 ガッチャン・・

   ビクッッ
あたしの頭に奏とは違う大きな手が載せられた。
「・・れ・・いじ?」
「…ぅん。病院いこ??」
玲人は優しくそう言った。
 でも…でも…
「…嘘でしょ?」
「嘘だったら俺…ここに来ないから。」
嘘…嘘…いや!!!
「いやぁ!!!!!!!!!!!」
あたしは泣き叫んで玲人の胸に飛び込んで泣いた。
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