ビターな彼に夢中[短編]
『…お前ちゃんと意味わかって言ってんの?』


『えー…わかるよぉ。』


『具体的に何するかわかってんの?』


ぐ…具体的にって…


そんなの経験ないから分かんないょ…

でも何となくは…


『途中で怖くなって泣いても
力じゃ男に抵抗できないの
それ覚悟して言ってんの?』

そ…

『そ…んなの、智也くんは無理やりなんてしないよ…』


智也くんは大きなため息をつく


『簡単に言いやがって…』


そ…そうか…

『ごめんなさい…』


シュンとした私を
智也くんはひょいと持ち上げた。


ほえっ?

おっお姫さま抱っこ?


『ど…どこ行くの?』

慌てる私に智也くんは
冷静に言った。

『寝室』


え?なんで?

『待つんじゃないの!?』

『お前のせいで我慢出来なくなった』


えぇ~…

ぅ…嬉しいけど…

どうしよう…!

なんか冷静に怖くなってきたんだけど…


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