ビターな彼に夢中[短編]
ふわふわのベッドの上に
ぽふんと押し倒された。


あわわ…!

ど…どうしよう…

やっぱり…


『怖い?』


…え?


つぶっていた目をあけると、
私の上に大好きな智也くんの顔があった。


智也くん…

智也くんの瞳に私が映ってる…


『少し怖い…けど』


それよりも好き…

智也くんが大好き…


智也くんはふっと笑った。

『大丈夫。優しくする』

『ぅ…ん』


智也くんとなら大丈夫だよ…


智也くんは私の手をぎゅっと握った。

耳元で囁く甘い声…

『好きだよ』


『う…ん…』


背中がぞくりとする。

嬉しくて涙がこぼれる。

『泣き虫』

『ん…』

『お前のそういうとこもすげぇ好き…』

『ん…』

優しいキスを受けながら
甘い感覚の中で。


智也くんの声が聞こえた。

愛してると。












*fin*





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