秘密の彼氏
竜二に会った時にも、威圧感を感じたけれど、この人も相当威圧感を感じる。


「あれ?何で、部外者が?」


ジンは、私を見て真顔でそう言った。


“部外者“…。


その通りなんだけど、かなり傷つく。


「ほら、この前言った…」


竜二が言いかけると、


「ああ、あの子ね」


と、ジンが遮った。


柚たちが優しいから、甘えて来たけど、やっぱりここは、私の居場所じゃないんだ。


急に竜二たちを遠くに感じて、私は帰ろうと決めた。


「ごめんなさい。私帰るね」


柚にだけ、笑ってそう言うと、私は足早にドアへ向かった。


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