1分と31秒のとびら。
電柱の下を通るたび、外灯が私たちを照らす。

明るい、暗い、明るい・・・の繰り返し。



明るい場所って安心するけど、実はすぐ先は真っ暗で、でもその真っ暗な中を進まないと明るいところには戻れない。


だけど、暗い場所に行くには勇気がいる。




由紀に本当のことを確かめられないまま、家の前で自転車が止まった。

とりあえず降りたけど、由紀の方を上手く見ることができない。





「明日、2時に、図書室で」



短い言葉を残して、由紀はいなくなった。


< 73 / 146 >

この作品をシェア

pagetop