王子な彼の恋は盲目
奢ってもらったメロンパンをかじりながら、重箱で弁当を食べる美奈ちゃんを横目で見ると、とてもわかりにくいけれど悲しそうな顔をしていた。
彼女にそんな顔をさせるのは本意ではないけれど、無理に励ましたところで私達を取り巻く環境がかわることはない。
「(何で女子っていうのは多数派と違う子を悪者にしようとするのか…王子を好きって言えばそれはそれでいじめるくせに)」
「もう…そんなに唇を尖らせないの!私なら大丈夫だから、いらないこと考えちゃ駄目よ」
「むぅ…」
私がお金持ちだったら、王子の追っかけをしていたら、美奈ちゃんはあんな事を言われることはなかったのだろうか?
やはり不毛な考えを、頭を振ってかき消した。