年賀状の差出人



そして、日曜日。


11時に俺は約束のカフェへと来ていた。

もしかしたら早く来ているかも、と思ったからだ。



しかし、特に誰もいない。

居ても“花峰美鈴”という人はまだ来ていないだろう。

と、俺の勘が言っている。




カランッ…―――

次々に人が入ってくる。


もちろん俺はそのたびに、チラ見をする。


どんなに綺麗な人が入ってきても、“花峰美鈴”ではない。



そういえば、“花峰美鈴”は何歳なんだろう。


俺よりも年上?それとも年下?

一つ考えれば、いろんな疑問が浮かび上がった。



“花峰美鈴”のこと、俺は何も知らない。

知っているのは綺麗な字を書くということだけだ。


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