ウラコイ2 銀幕の旦那様
わたしは10時前にはホテルのロビーに行った
人通りは少なかった
夜だからだ…
翔太君はロビーの木の隠れた目立たない所にいた
「翔…神田君…。」
「お…きたきた。早かったね、行こうか」
すっとソファーから立った
「行くってどこに?」
「ホテルの奥のプライベートプール。鍵はもらってあるからさ、」
浴衣の懐から鍵をとり出した
「……あったんだ、プール。表にしかないと思ってた」
にぃっと翔太君は笑った
「行こうか、」
右手に懐中電灯を持って、ホテルの入口に歩き始めた
綺麗だった舗装から外れた所を歩いている
ホテルの裏側にずんずん進んでいく
人気はまったくない
「…あるの?こんな奥に」
「あるよ。…みちるさんそういえば一条さんとはうまくいったらしいね?」
翔太君は前を見ながら言った
懐中電灯の明かりが先を照らす
「あ…うん。なんとか……ね。聞いたの、めぐみさんに?」
さぁと生ぬるい風が背中をなでる
「…ちょっとね、でもみてればわかる。雰囲気変わったよ、多少丸くなった感じがするな」