ウラコイ2 銀幕の旦那様
電話はおわり あたしは居酒屋に戻った
すでに盛り上がっている
「おう槌谷ぁ飲めのめ~」
「酒谷さん…。工藤君相変わらず酒強いね」
始まって20分くらい
しかたってないのに美帆は
すでに工藤君の横で酔いつぶれていた
「あぁあ…美帆お酒苦手なのに飲むから、」
あたしは座敷にあがりお酒をもらった
工藤君は淡々と自分の
ペースでお酒を飲んでいた
美帆の髪を撫でながら言った
「開始早々に酒谷さんと乾杯してましたよ。暑いからって焼酎ロックで3杯…ワイン2杯、ビール1杯。あとカクテル…」
「…はは」
「強くない癖に飲みたがりだからタチが悪いっすよ。美帆さん…」
壁一枚隔てた隣からも陽気な声がする
あっちは役者の人達で飲んでいるのだ
「そういや神田さんも一度こっち来て飲んでたけど、珍しく酔ってた気がする…あの人お酒強いんすよね?確か」
「あ…うん、酔ってた?」
つまみを食べながら聞いた
酒谷さんは照明のリーダー
黒木さんと漫才をし始めてた
「なんかすげぇ笑ってた気がする。笑い上戸なんですね、あの人」
「…そうなの。」