ウラコイ2 銀幕の旦那様



わたしは
環おじさんを環くんと呼んでいた


なんでと聞いたら

おじさんと呼ばれるのが
恥ずかしいかららしい…



「今日は鍋にしようか」
「うん、お腹減った」








雪が降ってきている











「…兄さんは遅いな」


「お父さん今日はドラマ撮るらしいから…」



「あぁいま人気の月9だろ、面白いんだよな」



環くんは笑った




わたしは慣れている
遅く帰ってくるお父さん


いつも小さい頃は
環おじさんやおばあちゃん




いろんな人がわたしの面倒を
見るために家に来ていた



仕事で面倒を見れない
お父さんに代わって…






わたしは受け入れていた
お父さんは仕事をしている



とても楽しそうに生き生きと。



だから… 仕方ないと思った
だから何も言えなかった




わたしのため
そして自分のために働いている彼




わたしなんか
置いておけば良かったのに



わたしをちゃんと育ててくれた











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