恋の教習所
どうしたらいいんだろう?


応援、するべき?
それとも・・・・・・。


「一ノ瀬さん?高島さんは私が教習生の頃から結婚してるよ。よく話してたから。」

なんだ、なんだそうなのか。
そう言えば最初に、村田さん言ってたな。

私は動揺していて聞き逃していたのか、聞いていないと思われたのかもう一度言われた。


“結婚してるよ”って。



それにしても・・・村田さん落ち着いてるなぁ。


私だったら・・・―――――――――


私だったら知ってしまったらショックかもしれない。
それも・・・かなり大きいだろうな。

「そっかぁ。じゃあ、村田さん知ってたんだね。」

「そうそう。だから私、カッコイイ人って言って止めたじゃない。」



“結婚してるよ。私、教習生の頃担当だったから。だから内緒ね?カッコイイってだけだから。”

村田さんが言った言葉を思い出した。

確かに最初に結婚してるって言ってる。


「そっかぁ。確かにあまりまだ話したことはないけど、優しそうな感じはする。」

私は高島教官とあまり接点がなくて、まだ挨拶くらいしかしたことがない。
なので、見た目だけの判断になるが。
優しそうではある。

「そう。子ども思いで優しいよ。ケータイの待ち受け、子どもと奥さんの写メだから。」

そこまで知ってるんだ。
凄いな、村田さん。


私は・・・・・教習生の頃の谷川教官とした会話を思い出す。

ケータイの待ち受け→自分の愛車の写メ。
好きな物→音楽と洋画。
教習所よりも南の方に住んでいる。

あとは・・・タバコを吸っている。

こんな感じかなぁ。
< 20 / 111 >

この作品をシェア

pagetop