恋の教習所
そこまでが乗車。

プライベートではそんなにしていなかったかもしれない。

ドアロックなんてしたことないし。
ドアだって一気に閉めていたような気がする。


一気に閉めてしまうと、特に軽自動車とか車に対するダメージが大きいらしい。
それを聞いてしまうと自分の愛車にあまりダメージは与えたくない。

ということは他の人の車に乗ったときも同じで。
その人はあまりいい思いはしないだろう。

こういう事を一つ一つしていくので、発進までに時間がかかる。
でもどれも大切なこと。
どれも意味があることだから、その意味を私も教えて行こう。


さて、車に乗ったら座席の調節。

まずしっかりシートの奥までおしりを入れて座る。

背が高くない私は少しでも視界を広く見やすくしようと、座席の高さをあげる。

高さを上げて、次は座席の前後の調節。
車はミッション車で練習をし、指導員審査当日もミッション車。

これも私の左足がクラッチペダルに届くように、しっかり前へ。
かかとをあげた状態でクラッチペダルが奥まで踏み込めるように前にして、ひざの確認。

ひざは少し曲がっている。

この状態で、何回かクラッチペダルを踏んだりあげたりして感覚を確かめる。


よし、これでいい。


背もたれも合わせないと。

ハンドルに両手をまっすぐ伸ばしてみる。

ハンドルのてっぺんが手のひらでしっかり押せる。
肩は・・・背もたれから離れないように。

そしてそのまま手を左右にずらして。
時計でいうと、10時10分の位置へ。

ひじも少し曲がっているし。


そのままメーターを見た。
メーターは見えるし、かといってハンドルが邪魔になって視界を遮ることもない。

ハンドルの高さはこれでよし。


まだまだエンジンをかけるまでにはほど遠い。


発進なんてもっと先。



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