恋の教習所
教習項目3:恋の道しるべ

~一ノ瀬三咲の場合~

今日入校の4人の写真。

そして名簿。

女性ばっかりの入校。


私はまだ教習が出来ないから、関わることが少ないと思うけど。
早くこの学校の環境に馴染んで欲しいな。
そして、少しでも楽しかったという思い出も持って卒業して欲しい。

谷川教官から預かった写真を村田さんに渡して、私は教養へと向かった。


谷川教官にも会えたし、お昼からの教養も頑張ろう!!


「じゃあ一ノ瀬さん一番前のポールに合わせて止めて。乗る所からね。」

発着点まで車を移動させたら山本教官が指示を出す。

「はい。」

私は言われた通り車を発着点にある一番前のポールに合わせて止めた。
発着点には4本ポールが立っている。
教官が指示をしたポールに合わせて止めることになっている。
教習生の検定も同じだ。

車を止めた私はエンジンも止めて車から降りた。
そして助手席側へと移動する。
助手席側――――――つまりコースとは反対側。
こちら側には待合所も設置してあり、コース外からのスタートとなる。

「よろしくお願いします。」

助手席に乗っている山本教官に挨拶をして・・・・。


ここですぐ運転席に乗ってはだめ。


車の周囲の確認から。

それこそ車の下まで腰を屈めて見る。


いわゆる“死角の確認”というやつだ。


確認をしたあと・・・・・。


まだ運転席に乗ってはだめ。


足を止めて、外周や交差点から車が来ていないか確認をしてから。

いきなり飛び出さないようにね。


さらにドアを開けるときも周囲を確認してから開ける。

乗ってからドアを閉めるときは一気に閉めてはいけない。

少し手前で一度止め、そこから力を入れて閉める。


そして忘れないようにドアロック。



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