夜色オオカミ




「調べた限りでは、ほんの一例………。

一卵性双生児で…あまりによく似た姉妹だったとか。」



そしてあたしに視線を移した。



「しかし、姫君は双子と言う事実は見られないと思われます。

失礼かと存じますが、姫君の出生された病院など諸々を秘密裏に調べさせていただきました。」



橙伽さんはそう言うとあたしに深く頭を下げた。



「いいえ、気にしないでください。」



あたしは何の問題もないからと橙伽さんに向かって笑った。



双子だった花嫁。



人狼が持つ魂の半分に共鳴するのが、その《運命の花嫁》。



双子は稀に互いの魂を共鳴する。



人狼は二人の花嫁に対して絆を感じたの………?



それはあたしの今の状況と真逆だ。



紫月さんがあたしの前に現れた理由



その鍵は、双子というキーワードの中にあるんだろうか……?










「……双子か………。」







十夜は険しい顔でつぶやくと、そのまま何かを考えているように黙り込んだ。









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