《完》極上☆SWEETS!!③ 〜トライフル・ドリーム〜
あたしは改めて、それを
実感してた。



「ホラ、帰るぜ。

――乗れよ」



ボーッとしてたあたしの
肩をたたいて、爽介が
メットを手渡す。



「あ、ゴ、ゴメン」



あわててそれをかぶって、
先にシートにまたがった
爽介の後ろに座った。



「――お前見てりゃわかるよ。

やっぱお前、デザインが
何よりも好きなんだろ」



背中越しに、凛とした
爽介の声が響く。



「爽介―――…」



なんて答えたらいいか
わかんなくて言葉に
詰まってたら、爽介は
何事もなかったように

『ちゃんとつかまってろよ』

って言ってバイクを発進させた。
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