《完》極上☆SWEETS!!③ 〜トライフル・ドリーム〜
貢の声にあたし達は歩く
スピードを速め、



「ちげーよ。
ちょっと風に当たってただけだ」



「そーよっ、失礼ね」



とってつけたように怒った
声を出して、あたしは
小走りに咲希の隣に並ぶ。



爽介はそのまま貢の隣に
落ち着いて、何やら話を始めた。



――あたしと爽介の
会話は、それで途切れる。



「……………」



胸の中を風が通り過ぎた
みたいに落ち着かない。



だけどその風の正体は、
あたしにはサッパリ見当が
つかなかった。





そう……この時のあたしは
まだ、気づいてなかったんだ。



変化を告げる新しい
始まりが、この時すでに
動き出してたんだって
ことを――…。





     ☆☆☆☆☆



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