近くて遠い君へ
「…だ、大丈夫?」

電話を切ったミナちゃんに声をかける。

「大丈夫。
代表の携帯にセキュリティ会社から連絡があったみたい。
私これだけ仕上げちゃうから玄関で待ってて、一緒に…帰ろっか」

「ん、分かった、じゃあ下で待ってるな。」


そう声をかけて部屋を出た。


一緒に帰れる。

これがミナちゃんと過ごす"最後の夜"になるかもしれない。




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