桜が散るように ー 新撰組 ー


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頭を冷やすべく、夜空の下にずっと居たら、ずいぶんと時間が経っていたらしく


「…なんでこんなに遅い」

「すみません……」


山崎に説教され、深々と頭を下げるハメになった。

土方はもう寝ていたので、起きていた山崎に今日の報告をしようとしたのだが、

(朝になってから土方さんに言えば良かった…)

と、思った。


「で、理由は何だ」

「いやぁー、何でしょうね!」

「ふざけるな」

「ごめんなさい」


怒り心頭な山崎に全てを伝えるべく、開口する。


「芳野の知り合いに会いまして…」

「………何?」


ぴくっと山崎の眉が動く。


「『桝屋について調べるのはやめろ』との忠告を受けてまして」

「遅くなった理由はそれか」


その言葉に、頷くかどうか迷う。

それが全てではない。


「いえ…。まだ…」


言おうか言うまいか。
まだ自分も受け入れられてないのに。

正座している足の上でギュッと拳をにぎると、山崎は無言で立ち上がり、部屋を出る。



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