Liar
何かが流れ込むような感覚が舌を伝い、それを呑みこむと同時に私の視界に暗幕が下りた。
『行かないで』
頭の中で幼い私の影が泣いている。
『一人にしないで』
影は叫び、誰かにしがみつこうと必死だ。
朦朧とする意識の中、その影に意識を集中させる。
『危ないから、待ってなさい』
『危なくてもいいから、お願いだから置いていかないで』
私を守るためだっていうのはわかってる。
こんなのワガママだってこともわかってる。
それでも傍にいたい。
一人はイヤだ。