あわ玉キャンディ



「別れて下さい」って言ったあたしに、

霧崎さんはしばらく黙って「わかった」と言った。

理由さえも、聞いてはくれなかった。

今にも溢れ出しそうだった涙をぐっとこらえて、胸元のアクアマリンのネックレスをはずして机に置いて、小さなバッグを引っ掴んで...

あたしは霧崎さんの部屋を出たんだ。


もちろん、追いかけてきてくれもしなかった。



もう、終わったって思った。

別れは、びっくりするぐらいあっけなくて。


悲しくて悲しくて、胸のズキズキが今もあたしを苦しめている。


< 152 / 190 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop