あわ玉キャンディ


「別に、里内さんには関係ないです」


そう言い放ち、ふいと目をそらす。


どうしても話す気にはなれず、刺々しい口調になってしまう。

あたし、かなり感じ悪いよね......。

やばい、と感じたけれどあたしは俯いたままいた。



「俺には関係ないけど...、藍がこのごろ変なんだよ。だから、気になって」


......変?

あの霧崎さんが?



顔を上げてきょとんとしていると、里内さんはため息まじりに話し始めた。



「話しかけても上の空だし、しょっちゅう携帯気にしてるし......。和花ちゃんとのこと聞いたら、別れたって言ってたからさ」


......嘘、でしょう?


里内さんの話を聞いて、

信じたいって気持ちと信じられないって気持ちが、あたしの中でぐるぐると回っていた。





< 164 / 190 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop