難しい恋は遠慮させてください
男女。警戒モード突入しまぁーす♪
次の日の学校。

なぜかいつもより深川が近く感じる。

席の距離は変わってない。

この距離は私が深川を意識してるから!?

「オッスリオ!今日も早ぇな」

深川はいつもと変わらず私の肩を叩いて笑う。

私はというと深川の手が触れた瞬間に、二メートル近く後ろに飛び跳ねた。

ついでに心臓も飛び出そうなくらいに飛び跳ねている。

別に驚いたわけじゃない。

いつものことだから慣れてる。

だけど何で?

深川が触った肩が熱い。

その熱はジワジワとしみ込んできて、私の脳にバグをつくる。

「………うっす。」

「なんだよリオ?おまえ変じゃね?」

「んなことねぇよ」

いや、んなことある。

実際私は今、警戒心丸出しでピリピリとした空気を漂わせてる。

深川が嫌いなわけじゃない。

でも近づいちゃいけない気がした。

反対に私の脳に生まれたバグが、悪魔のように私にささやく。

『負けてしまえよ』

負ける。

それは私が深川を好きになることを示す。

私は深川を好きにならない。

私はもう恋をしたくない。

前の傷がまだ癒えていないもの…







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