難しい恋は遠慮させてください
相変わらず警戒心丸出しの佐伯です。

にらんでるわけじゃないんだけど、さっきから深川は私と目が合うたびにビクビクしてる。

「…リオ、怒ってる?」

愛美が私におそるおそる聞いてきた。

私は一気に黒いオーラをしまって、愛美に笑顔を向ける。

「怒ってないよ?」

「いや、何かさっき殺気出てたし…」

「気のせい気のせい」

「本当に気のせいかよ?リオ」

深川がよってきた。

「当たり前じゃん…」

はーい。

一気に黒いオーラでたねー

警戒心むき出しだねー

私に触れようもんならボコにする勢いだねー

深川は笑顔を引きつらせて後退りした。

「気のせいじゃない気がするが…?」

「気のせいだって!しつこいなぁっ」

ドカッ

はーい。

言葉ですまず足が出ちゃったねー

深川の腰にヒットしちゃった

はいはい。よるなよるなー

どっか行けー

私と深川はその日最高に変な関係だった。




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