楽園の炎
一方朱夏は、夕星に言われたとおり、炎駒を誘って町に繰り出していた。
初めて見るククルカンの祭りは、想像していたよりもずっと華やかで賑やかだ。
大通りでは、至る所で大道芸のような催し物が行われている。
「凄いねぇ。この辺って、市じゃないよね? なのにお店がいっぱいあるね」
きょろきょろと辺りを見回す朱夏の傍らで、葵がくすくす笑っている。
「・・・・・・何よ」
「いや、全然変わらないなぁと思って。朱夏、自覚ないだろうけど、人妻なんだよ?」
といっても、まだ一日だから仕方ないか、と笑う葵に、朱夏は首を捻る。
『人妻』という単語に、妙に違和感がある。
「ま、そういきなりは変わらんさ。子ができて、初めて変わるぐらいではないかな?」
炎駒が、少し後ろで言う。
今は葵と炎駒、あと近衛隊の中から、壮絶な争いを勝ち抜いた五人がついてきている。
町に行きたいと炎駒に言いに行く道々、護衛の近衛隊が、我先にと立候補した。
その後葵を誘いに行った訓練場で、近衛隊らは本気で争う勢いで、朱夏のお供の奪い合いになったのだ。
結果、見事朱夏のお供を勝ち取った五人が、現在ついてきているというわけだ。
「朱夏姫様のお子ですか! それは楽しみですなぁ。おお、となると、我が隊長が父親ではないですか」
近衛隊らが、くくっと肩を震わす。
赤くなっている朱夏に気づき、近くの兵士が慌てて取り繕うように、ごほんと咳払いをした。
初めて見るククルカンの祭りは、想像していたよりもずっと華やかで賑やかだ。
大通りでは、至る所で大道芸のような催し物が行われている。
「凄いねぇ。この辺って、市じゃないよね? なのにお店がいっぱいあるね」
きょろきょろと辺りを見回す朱夏の傍らで、葵がくすくす笑っている。
「・・・・・・何よ」
「いや、全然変わらないなぁと思って。朱夏、自覚ないだろうけど、人妻なんだよ?」
といっても、まだ一日だから仕方ないか、と笑う葵に、朱夏は首を捻る。
『人妻』という単語に、妙に違和感がある。
「ま、そういきなりは変わらんさ。子ができて、初めて変わるぐらいではないかな?」
炎駒が、少し後ろで言う。
今は葵と炎駒、あと近衛隊の中から、壮絶な争いを勝ち抜いた五人がついてきている。
町に行きたいと炎駒に言いに行く道々、護衛の近衛隊が、我先にと立候補した。
その後葵を誘いに行った訓練場で、近衛隊らは本気で争う勢いで、朱夏のお供の奪い合いになったのだ。
結果、見事朱夏のお供を勝ち取った五人が、現在ついてきているというわけだ。
「朱夏姫様のお子ですか! それは楽しみですなぁ。おお、となると、我が隊長が父親ではないですか」
近衛隊らが、くくっと肩を震わす。
赤くなっている朱夏に気づき、近くの兵士が慌てて取り繕うように、ごほんと咳払いをした。