楽園の炎
朱夏にとっては、最早聞き飽きた程の事実だ。
だが、確かに初めに聞いたときは驚いた。
だから、葵も相談に来たのかと思い、朱夏は黙って、葵の言葉を待った。
「朱夏、僕は・・・・・・どうしたらいいんだ」
「葵はさ、ナスル姫のこと、嫌いなの?」
あまりの葵の苦悩っぷりに、もしやナスル姫が相当気に入らないのかと思い、朱夏は軽く問うた。
が、葵は首を振る。
「そんなことはないよ。可愛らしい姫君だし、一緒にいて楽しい」
「じゃ、いいんじゃない?」
あくまで軽く言う朱夏に、葵は突然声を荒げた。
「でも僕は! 他の姫など、迎える気はなかったんだ!」
言いながら、葵は握った手を引き寄せ、朱夏を抱きしめる。
「あっ葵っ・・・・・・。ちょっと、何? どうしたのよ」
驚き、朱夏は腕の中でもがいたが、葵は腕を緩めない。
ますます強く、朱夏を抱きしめた。
昔は力も互角で、身体も同じぐらいの大きさだったが、今や何もかもが、葵のほうが上だ。
剣の腕は朱夏のほうが上でも、丸腰では敵わない。
葵はそのまま、倒れ込むように朱夏を寝台に押しつけた。
『力では、男に敵わんからな』
ユウの言葉が思い出される。
身体の上から見下ろす葵の、熱を持った瞳に、朱夏の身体から血の気が引いた。
だが、確かに初めに聞いたときは驚いた。
だから、葵も相談に来たのかと思い、朱夏は黙って、葵の言葉を待った。
「朱夏、僕は・・・・・・どうしたらいいんだ」
「葵はさ、ナスル姫のこと、嫌いなの?」
あまりの葵の苦悩っぷりに、もしやナスル姫が相当気に入らないのかと思い、朱夏は軽く問うた。
が、葵は首を振る。
「そんなことはないよ。可愛らしい姫君だし、一緒にいて楽しい」
「じゃ、いいんじゃない?」
あくまで軽く言う朱夏に、葵は突然声を荒げた。
「でも僕は! 他の姫など、迎える気はなかったんだ!」
言いながら、葵は握った手を引き寄せ、朱夏を抱きしめる。
「あっ葵っ・・・・・・。ちょっと、何? どうしたのよ」
驚き、朱夏は腕の中でもがいたが、葵は腕を緩めない。
ますます強く、朱夏を抱きしめた。
昔は力も互角で、身体も同じぐらいの大きさだったが、今や何もかもが、葵のほうが上だ。
剣の腕は朱夏のほうが上でも、丸腰では敵わない。
葵はそのまま、倒れ込むように朱夏を寝台に押しつけた。
『力では、男に敵わんからな』
ユウの言葉が思い出される。
身体の上から見下ろす葵の、熱を持った瞳に、朱夏の身体から血の気が引いた。