丁寧な言葉にご注意を。





「のぅ、中の字。」



「……………………………………………………………ハイ!なんでしょうか?実央さん。」



「中臣てめぇ
あからさま“う゛わぁ”って顔してからイイ笑顔すんじゃねーぞ。」




無駄にキラキラすんな。ちくしょう。
イイ笑顔しやがって!




「もしロープを買った人で、それで防犯カメラに映った人が大学生グループの誰かだったら

その人が犯人?」



「さぁ?」




クスリ、と微笑んだ中臣



「“さぁ?”って……アンタ犯人捕まえたいんじゃないの!?」




何そのやる気のなさ。




あたしに男装までさせといて!!
おかげで心身共に傷ついたわ!!




「犯人を捕まえるのは警察の役目。
宇佐見警部のお仕事ですよ。」




宇佐見警部に仕事を任せてるようには見えない。



「ますます謎が深まった。中臣、アンタは何?
いったい何のために事件に首突っ込んでんの?」


「お答えするつもりはありません。……と言ったら?」



「なら、聞かない。」



「……へぇ?
いいんですか?」




そう言った中臣は、
やっぱり笑ってて。




やっぱり、その笑顔が胡散臭い。




「別に、アンタにも聞かれたくないこともあるだろうし。

嫌なこと無理やり聞き出したりしないさ。

聞いてどうにかなるってわけでもないし。」











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