恋するキャンディ3私だけの甘々不良彼氏
「……当麻くん?」

側に寄って、顔を確かめる。

少しうつむいてるけど……当麻くんだよ。

「ん……」

私の声に気付いて、長い睫毛が微かに動く。

瞼をそっと開け、愛しそうに私を見つめる瞳。




「まだ夢見てんのかな……。さっきまでさやの夢見てたんだけど?」

「夢じゃないよ。当麻くん……会いたかった」

ギュッとしがみつくと、応えるように私を抱きしめてくれる。

「……オレも」

会えなかったときの寂しさが、この一瞬で吹き飛んでいく。

心の奥底から、体の隅々まで……当麻くんで満たされていく気がする。





「どうして、ココにいたの? 上に来ればよかったのに」

「カラオケ……」

「……えっ?」

「カラオケ苦手」

「ウソッ」

そう言えば、当麻くんとカラオケ言ったコトないかも……。




「もしかして……」

「いや、音痴じゃねぇぞ? バラードしか歌わねぇからな。場に合わないし?」

「フフッ」

「いや、だから違うっつの!」


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