独身マン
新入社員

しばらくして課長が事務所へ戻ってきた。
そのドアの隣りに設置されているコーヒーメーカーから、できたてのコーヒーを注ぐ社員の親父、平松が言う。


「今回面接にきたのは一人だけか? どうだった?」


「おー、満点や」


「そんなにいいトコ(大学)でとんのか?」


「顔が満点や」


はっはっはっはっは


「お前、それただの変態おやじやぞ」


はっはっはっはっは


そこで正義もツッコミを入れる。


「それが決めてかい!!」


「だからこんなに美人ばっかおるんや」


はっはっはっはっは




美紀子:(ウザ・・・)

美紀子は親父ネタが嫌いだ。 眉間にしわを寄せる。
さらに拓也も隣にいる由美につぶやく。


「俺、絶対あんなおっさんにはなりたくない」


「ダメ親父の見本よね」


そんなみんなの意見も正義は知らず、この親父たちは面白いと笑っていた。

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