独身マン

「田端さん、顔が疲れてるよ？」


「え？」



さえが正義に声をかけてきてくれた。



「最近、笑ってる確率低いもん」


「・・・僕、普段そんなに笑ってるかぁ～？」


「笑ってるよ」



さえと拓也が同時にいう。


そして拓也が尋ねてきた。



「田端さん、結構、仕事たまってるんじゃない？」


「そ～だね」


「さえちゃん、手伝ってあげれば？」



拓也がさえを指差して言った。



「うん、いいですよ」


「え・・・」


ドキン



（やっぱ、さえちゃん、俺のこと・・・）



そしてさえはにっこり微笑んだ。



「いつでも声をかけてくださいね」



ドクドクドク・・・


（ナイス、拓也！）


正義は心の中でガッツポーズ。