Reality~切ない恋の唄~
「はい、舞です…」

一緒に乗ってる橘さんが、私のほうに振り返る。



『…見たぞ。おめでとう。』

やっぱり龍二先生だ…

先生の名前を声に出しそうになった。



橘さんはまだ私のほうをチラチラ見てる。

慌てて口をおさえた。



口元に手をあてたまま、
小さな声で話す。

「ありがとうございます…」
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